フェリーターミナルにて

つい先日、両親が旅行に行くのでフェリーターミナルまで見送りに行ってきたときの話です。

その日はかなり時間に余裕を持って家を出たうえに、途中思いのほか車の流れがスムーズだったので搭乗時間の2時間以上も前にターミナルについてしまいました。

中に入るとちょうど入港も出港もない時間だったらしくロビーは閑散としていました。僕らのほかは老夫婦ひと組とバックパッカーみたいな若いお兄ちゃんがひとりだけの状態で、すっかり旅行でテンションが上がってる両親が停泊している船の写真を撮りにいくと言い出したので僕は荷物の見張り番としてロビーに残ることになりました。

ふと、何気なく売店の方に目を向けると30代後半くらいの女性がお土産の陳列をしているのが目に入りました。着ている服が私服っぽいけれどきっと売店の従業員なのでしょう。 そして売店の奥には立ち食いそばのような軽食を摂れるスペースが設えられていて、 フェリー会社の制服を着た二十前後の女の子が軽食スペースの店じまいをしているところでした。 顔立ちは普通の娘だったけれど、 背の高いバレーボールの選手のような体型に制服が栄えてみえてとても可愛らしく思え、特段する事のない僕は無意識のうちにボンヤリとこの娘のことを目で追っていました。

店じまいを終えた女の子が売店のおばちゃんに何かを耳打ちをすると、そのまま店を出てこちらの方へ歩いてきた。 ここの制服はスカーフみたいのを巻いていてなんだかお洒落だ。 女の子は僕の横を通り過ぎると僕の席から5mくらい離れた女子トイレに入っていった。 こんなとき僕が取る行動はひとつだけ・・・

目線をロビーの壁に掛けられた時計に向け耳に神経を集中させる。
1分経過・・・2分経過・・・

結局8分とちょっとしたところで女の子がトイレから出てきた。残念ながら排泄音などは聞こえなかったが個室滞在中4回水を流し、 3回目と4回目の間に大量のペーパーを断続的に手繰ってたところをみるとこの娘がうんこをしていた事はほぼ間違いないだろう。

女の子は売店に戻るとおばちゃんと入れ替わりでお土産の陳列をし始めた。
程なくして両親が満足そうに戻ってきたので僕は売店に向かった。

「すみません・・・」
「はい(^-^)」

僕は売店の奥にいるおばちゃんではなく、あえて女の子に話しかけた。
こちらを振り返った顔が思いのほか幼く見えた。もしかしたら10代かもしれない。

「冷凍のものを買って乗っても向こうまで大丈夫ですかね?」
「あっ、はい。保冷剤もお付けしますし、船内のカウンターで仰って頂けましたら冷凍庫でお預かりいたしますよ(^-^)」

笑顔が可愛い(*´ω`*)・・・でもこの娘ちょっと前にうんこしてたんだよな・・・
う~ん・・・ なんだろう?この気持ち・・・とにかくこの娘は健康的なうんこをしそうだな・・・

「あっ、預かってくれるんですね。検討してからまた来ます!」
「はい。お待ちしております(^-^)」

これから旅行に行くのにお土産など買う予定もないし、そもそも旅行に行くのは両親であって僕じゃない。僕はうんこをした後の女の子と話がしたかっただけだった。

両親を見送ったあと、帰りの車内で色々と今回のことを思い返してみた。思い返しているうちに僕は不思議な感覚を覚えていることに気づいた。興奮はしているんだけど同時に微笑ましい気持ちが僕の胸の中に湧いていた。

あの娘の様子を見ている限りあくまで僕の憶測だが、あの娘はあの時間にあのトイレで排便をする事がそれほど特別な事ではないという印象だった。お腹を壊したとか体調が悪いとかという風ではなく、 いつもあの時間に店を閉めて一区切りの一環としてトイレに行っているという感じだ。

これは僕が一番大好きな「日常における便意と排便」そのものだ。 でも、そこにこの娘のハキハキとした受け答えの印象と健康的なイメージが相まって、排便に対する興奮と共に、 健康的な排便を行っているという事に対する微笑ましさが湧いてきたんです。なんて言えばいいんだろう「うんヨシヨシ( ゚ー゚)( 。_。)」って感じの感情が湧いてきたんです・・・

あっ、・・・みなさん・・・ついて来てます・・・?( ̄▽ ̄;)